連載:お金のない国へ

お金の要らない国へ  第二章

  お金の正体

 私の子供の頃と言うと戦前の昭和の初期になりますが、お金は卑しい物、汚い物だから出来るだけ話題にしないと言う思想がありました。

 それはお金が人の心を狂わせる魔力があると言う意味と、もう一つ物理的に色々な人の手を渡り歩くので汚れていると言う見方もありました。

 ですからお金の別称として「お足・おあし」とも呼ばれていたのです。

 何かのお礼をするにも、お金では失礼だからと言う事で、菓子折りやお酒などを差し上げるのが常識だったのです。

 物が豊富になった現代では、そう言った思想は無くなって、商品券などに変ってしまいました。

 今で