全国で100万人にのぼると見られる「ひきこもり」。中でも40歳から60歳までは推計で61万人とされ、長期化や高齢化が課題となっている。今、ひきこもりの子どもが、同居する親の死を届け出ることができなかったり、社会的に孤立した親子がともに亡くなる事例が全国で相次いでいる。社会から孤立しても周囲に支援を求めることが難しい状況に追い込まれている。
一方で、ひきこもりの当事者や経験者が、みずから声を上げ、発信する動きも目立つようになっている。それらの声に耳を傾けると、ある1つの傾向が浮かび上がってきた。「正社員として働くべき」「学校へ行くべき」「空気を読むべき」