ケイマンと骨壺  (兄のブログ 2)

 ケイマンで自宅へ帰りたい、が兄の生前の希望だった。

ケイマンのハンドルを握るのは義兄(姉夫)。それは決まっていた。義兄はGS自営で、各種車の運転に慣れているし、保険の面からも問題なかったので。
兄の入院以来長らく放置されバッテリーも上がっていたケイマンは、兄の娘婿君の手によってメンテされ、葬儀場から霊柩車の後を火葬場まで、火葬場から葬儀場までを同道し、兄の希望通りに兄を見届けた。
そこまでは予定通りであったけど、いざ葬儀場から自宅(実家)に戻るにあたって、兄一家は葬儀場との今後の打ち合わせなども入り、人のやり繰りがつかなくなった。
ケイマンに乗って自