ダニエルの恋

久しぶりの夕食だった。

次男ダニエルは ほとんど家にいない。

まるでゴキブリのように夜出没する。昼間は寝ているか 不在のどちらか。

同じ家にいてしばらくなのだ。

おいしいもの食べない? と誘った。素直にイエスだった。

車に乗っても黙りこくっていた。

私も無理に話しかけない。

沈黙を楽しんでるわけでもなかったが、ダニエルの悲恋を少し知っていて触れてはならぬ聖域に踏み込むのだけは 避けたかったし。

二人に共通してたのは

おいしいもの食べたい だったから。


京樽へ行った。

紅とろ丼を注文する。お茶がおいしい.紅トロもとろけそうで舌の上