「国民祭典」に狂喜している者は、それを否定する者から見て、「ネトウヨ」と軽蔑する無知で傲慢な表象である。「パヨク」と「ネトウヨ」。言語のコミュニケーション不能な二者間の対立が深まっていて、中間の地平がなくなり、個々が両陣営のどちらかに所属せざるを得なくなっている。

9日の「国民祭典」と10日の祝賀御列の儀をテレビを見てである。「国民祭典」はまさしく日本会議(極右)のイベントで、戦前日本の体制復活を賞揚し示威するものだった。国家神道がこの国のスタンダードな体制思想であることを、国民に確認させ、国民に教育する壮絶なイデオロギー祭典だった。あの映像を見て、気分が悪くなった嫌悪感を感じた者は多かったはずだ。普通の、戦後の社会科教育を学校で受け、日本国憲法の理念を常識として身につけている中高年ならば、仰天して腰を抜かすような不気味な政治的場面の進行に見え、正視に耐えられなかったり、恐怖感を覚えるという反応だっただろう。
だが