夜の深い森で 焚火を譲られた



支笏湖のキャンプ場でひとりテントを張って過ごしていた。

30代の半ばに札幌に転勤になった。東京のオフィスと違って支社はゆとりがある。会社は時計台近くにあって、真駒内から地下鉄で15分ほどだった。初めての地だったが、北国は開拓精神にあふれ人々は優しかった。

金曜の夜に食事の後、支笏湖には2時間ほどで着いた。
息子がまだ幼稚園だった。休みには家族3人で出かけた。土曜日にはバスに乗って幼稚園に通う。金曜の夜に出かけても午前に帰ると昼には会える。

初期のアウトドアライフが静かに人気になり始めて、当時は珍しかった4WDのステーションワゴンに常にキャンプ用