連載:短歌

はじめて時事詠を詠んだ

今日の「うたの日」お題「黒」に出詠した歌。
(「うたの日」はネット句会。毎日やっていて誰でも出詠できる。)

国ひとつブラック企業になりはてて闇へと下る駅の階段
(つだみつぐ)

わたしは短歌でも俳句でも原則として時事詠(社会詠・政治詠)を詠まないし評価しない。
ほぼほとんどの時事詠が観念を詠んだものだしスローガンに近いから。

戦争を詠んだ無数の俳句の中でわたしが好きなのは
 戦争が廊下の奥に立ってゐた(渡邊白泉)
ぐらいだ。
この句は戦争を「どこかから突然現れて日常を脅かすわけのわからない存在」として、感覚として、景として書いている。「戦争反対」を