「アイヌの昔話」 萱野 茂

「アイヌの昔話」 萱野 茂 平凡社

アイヌに伝わる昔話です。
「素朴」という印象を受けます。
絵本や文学として整理されたものではなく、語り継がれた形、ほぼそのままでしょう。

「神」と人間の交流、相互のかかわり合いが中心になっています。
「神」というより、「精霊」、「もののけ」、「異人」という表現がより近いです。
人との違いがあまりない、ちょっと不思議な力が使える人が「神」として登場します。

絵本やTVアニメで見る昔話とは違い「計算しつくされた作品」になっていません。
話者の視点がいきなり変わる、情景描写や心理描写に凝っていない、残酷な場面も