連載:日々徒然

帰宅難民になった日

今年もまた3月11日がやってきた。2011年の3月11日、私は、東京四谷にある上智大学の神学講座に出た帰り、キリスト教関連の書籍やグッズを売っているドン・ボスコ社の中にいた時、地震に遭遇した。突然の揺れに、とっさの判断で、ご一緒していた耳が不自由なご年配の友人の手を引っ張り、お店の外に飛び出し、道路の真ん中に腰を落とした。信号機や縦長の古いビルがグラグラと波のように横揺れしているのが、しばらく続いた。いままで観たことのない光景だった。揺れが収まり覗いた店内では、大きなマリア像や色々な品が粉々になっていた。外に出たから怪我をせず助かったのである。良かった。