白あんの透けて薄紅桜餅 川井さち子 風土
先がけの一樹華やぎ朝桜 岡野里子
桜餅大皿に盛り上げて アロマ
思ひきり開くるカーテン朝桜 増田幸子
人数の余分に買ひぬ桜餅 稲畑汀子
句敵をうかがひつつや桜餅 木村享史
皿の上艶やか紅の桜餅 アロマ
ちぐはぐな会話はずんでさくら餅 たかはしすなお
塩漬けの葉の芳し桜餅 アロマ
真新の句帳に花の影たたむ 金國久子
花の影沈めし水の撓みけり 藤木竹志
かんばせに垂れきて花の影ゆらぐ 岸風三樓
一輪の花の影おく月の窓 佐