奥様は魔女

私がノートパソコンを開いているテーブルの真向かいに座って奥様はテレビを観ている。

私には微かにテレビの音だけが聞こえているだけなのだが、急に彼女は大声で私に話し掛ける。
「だから云ったのにねぇ・・・・・」

私は何が何だか分からないのだけれど、無視すると怖いので適当に返事をする。

それで安心したのか彼女の視線はまた画面に向かいまた大声。
「え~~っ、そうしたら4人兄弟が皆 同じ病気だと云うことなの?」

だから私はパソコンの画面から彼女に視線を合わせ、「そう云うことになるんだね」と又適当に返事。

その内、彼女は私を無視してテレビと会話を始める。