「小歩危峡」吉野川のラフティング



 野葡萄の彩増すころの吉野川  棗美紗子

 青淵のほかは雪満つ吉野川  松岡英士

 吉野川沿って行けば吉野山  アロマ

 川上に雲引く首夏の吉野川  松崎鉄之介

 遊行とは夜桜に鳴る吉野川  鈴木鷹夫 春の門

 川蜻蛉きらりきらりと吉野川  山田弘子 懐

 丸材抛る音春の夜の吉野川  山口誓子

 吉野川碧美しかちはだし  鈴木貞雄

 吉野川流るるへ紙白く干す  大野林火

 春めきて水嵩ましぬ吉野川  一茶

 鮎の脊のみゆるがごとし吉野川  日野草城

 鮎の肌いまひらひらと吉野川  中島双風

 鮎落ちて水きれぎれに吉野川  長谷