連載:日常

月光池とゲリラ豪雨と山菜とワイシャツとわたし?

一天にわかにかき曇り、轟く雷鳴高らかに
疾風過ぎたるその間際、大滝のごとし雨粒の狂喜乱舞
山の桜の花散らし、庭の草花薙ぎ倒す
あれよあれよと思う間に、田畑は池となりにけり
道は川へと姿を変えて、大蛇の如くうねうねと
稲妻走る度ごとに、雨霞は山野を隠し
地滑り、御滑り、上滑り、民家、古民家、古々民家
山津波の怖ろしや、草木の果てまで呑み込んで
大蛇の懐に潜り込む

号令鈍く雷神の、雄叫び、お開き、お帰りと
後に続けと風神の、薫る残り香爽やかに
嵐の去ったそのあとは、雨屋の漏りの音響く

雲が切れたのを見計らい、裏山の「きこりんファーム」を抜けて、月光池まで