麺汁にチューブ生姜で冷や奴



 さうめんの淡き昼餉や街の音  草間時彦

 のど過ぐる渓流の音冷素麺  鈴木光子

 青竹を瀬しぶきにかけ冷素麺  小坂部佳代

 掬ふたび冷さうめんの氷鳴る  岡本 眸

 葱茗荷刻んで涼味冷素麺 アロマ

 吾の前に来て素麺の殊に疾く  堤 保徳

 冷素麺きらら光りの切子鉢  星川佐保子

  冷索麺懐しき人皆透ける  川崎展宏 冬

 北嵯峨の水美しき冷奴  鈴鹿野風呂(1887-1971)

 大山詣水に研がれし冷奴  田中俊尾

 夏の午後妙に美味くて冷や奴 アロマ

 山中や朝しらたまの冷豆腐  上田五千石

  献立書に冷豆腐や夫を