連載:おとぎの国の物語

邦画 白野弁十郎の恋

邦画 白野弁十郎の恋(一部引用)
原題・・シラノ ド ベルジュラック)
醜男と揶揄される顔に ひどいコンプレックスを持つゆえに
自身の恋を諦めて 友に託した究極の片想い

愛する夫を亡くしてから 尼寺に籠って十数年の千種を
毎月 決まった時間に訪れていた弁十郎なのに
この日 珍しく遅れ ひどく疲れた様子で現れる
じつは 刺客に襲われ瀕死の重傷を負っていたのだ

どうしたのですか?と心配する千種に
「古傷が痛むだけですので ご心配なくと」
さりげなく 何事もなさそうにふるまう弁十郎

千種
「そうね 人は誰もが 古い傷を抱えているみたいですね
身体の傷よ