連載:未解決殺人事件遺族のつぶやき

「有罪判決が出ても紙切れ同然」重大犯罪の6割が賠償金ゼロという“逃げ得”な現実

「週刊女性」6月30日号の記事より

「かけがえのない命を奪ったら、刑事の償いとともに、民事においても被害者遺族に対して、加害者が償うという制度の実現を希望します」


 3月上旬、東京都千代田区で殺人事件被害者遺族の会「宙(そら)の会」の総会が開かれ、遺族代表の小林賢二会長(73)が、今後の活動方針をそう力強く表明した。

 宙の会は現在、殺人事件の被害者遺族への賠償を国がいったん立て替えたうえで、加害者に請求する「代執行制度」の導入を求めている。

 具体的には、裁判所が出した賠償判決に対し、国が税金で立て替えて被害者側に支払い、後に加害者や親族に請