ぷりぷりと餡子の透ける葛餅よ



 葛切のきららかに夏立ちにけり  相生垣瓜人

 葛切のギヤマン雷火奔りけり  水原秋櫻子

 葛餅を売る店街の外れにて アロマ

 葛餅や吉野まぶしき空となり  茨木和生 遠つ川

 透き通る葛の感触夏模様  アロマ

 葛餅や水入らずとはこんなとき  長内ふみを

 葛餅や老いたる母の機嫌よく  小杉余子

 「出雲屋」という店の葛餅を アロマ

 葛餅を売る「出雲屋」の店先に アロマ

 日田の旅葛切りの蜜甘すぎて アロマ

 葛切や苦楽の楽のすこしふえ  岬雪夫

 葛切を水の流れのさまに盛り  檜 紀代

 ぷりぷりと餡子の透ける葛餅よ ア