二度と行かなくなった街

今から16年前、当時87歳だった亡き母はひとりで巣鴨のとげぬき地蔵尊に出かけお参り後に、出店を見てたら若い男に倒され右大腿骨頚部を骨折した。

その男は子供を抱いた妻が先に行ったため追いつくために急に駆け出し母に当たったらしい。その時「大丈夫ですか?」と言われ母もつい「大丈夫です」と答えたようで相手の名前も聞いてない。

近くに座らされ、いざ立ち上がって歩こうとしても歩けない。近くの病院に救急搬送された。
私の勤務先に電話があり、早退をして駆け付けた。

医師から骨折したことを聞かされ、そこから埼玉の家の近くにある大学病院に搬送され入院。その後、二度の手