木漏れ日のところどころは揺らめいて



 夏草やところどころに鬼薊  山中北渚

 ところどころ水光りつつ春となる  桂信子 花寂び 以後

 春眠のところどころに鳩がゐる  小松文子

 羅やところどころの糸太く  長谷川櫂 虚空

 万緑のところどころに天の窓  山本歩禅

 公園はところどころにベンチあり  アロマ

 河骨のところどころに射す日あり  桂信子 草樹

 木漏れ日のところどころは揺らめいて アロマ

 ところどころの卯の花に触れてゆく  岡井省二 夏炉

 小判草鳴りそこかしこ夕茜  櫛原希伊子

 ほんによかつた夕立の水音がそこここ  種田山頭火 草木塔

 眠れざ