ハイヒールに嫌われた女

大人の女の象徴のようなハイヒール。
その華奢で優雅な(実用性とは程遠いが)
ただひたすら美しい靴をさりげなく履いている
女性には憧憬と羨望があった。

だが、ヒールの高いお洒落な靴を自然に
履きこなすためには大変な努力がいる。
元々、女性の足は高いヒールの靴に相応しくは
出来ていないのだから、フラットな靴の方が
楽に決まっている。

安楽さと美意識を天秤にかけて後者を選んで
しまったために思わぬ失敗をしてしまった
苦い思い出がある。

………………

40代の頃、姪の結婚式に招待されて新幹線で
東北の青森から仙台市に出かけた。

その披露宴では私が司会を