追憶     紫苑       十月二十五日

紫苑(しおん)です
秋の風物詩なのですが、東京ではめったに見なくなりました
それもそのはず、環境省のレッドリストでは「絶滅危惧II類(VU)」に分類されています
薄紫の一重の花がなんとも美しい 
この色を紫苑色(しおんいろ)と言います
日本人の色に関する言葉は美しいものが多いですね
平安時代の「今昔物語」にも紫苑が「思い草」の名で出てきます
当時の宮廷の女官は、秋にはこのようは色の内掛けなど羽織っていたのでしょうね
季節に寄って着られる色が決まって居たと言います
想像するだに愉しくなる
この紫苑、鬼の醜草(おにのしこぐさ)の別名もあるのです
そして