夜食は土鍋の温蕎麦高菜漬け



 ぞんぶんに年取り燈火親しめり  守田椰子夫

 山の湯のランプの燈火親しみぬ  富安風生

 宵闇に木枯らし吹いて燈火の夜  アロマ

 山坊に早くも燈火親しみて  高木晴子 花 季

 英語姪にかなはぬ燈下親しめり  富安風生

 ネオンさす狭き事務所や夜食とる  小田道知

 夜食の手とどく水屋の蝮酒  宮武寒々 朱卓

 夜食持ちきて一問を解いてやり  岡田順子

 末子が食べし小鯛の裏を母夜食  中村草田男

 松虫のなくや夜食の茶碗五器  許六

 夜食は土鍋の温蕎麦高菜漬け アロマ

 遠目にも嬉しき顔の夜食かな  岸本尚毅 舜

 鍋