隣人をニヤリと嗤う猫

生まれてよりずっと住んでいる家。
隣に住んでいるのは、母方の従姉妹(仮にF)我が家の本家筋に当たる。

Fの旦那さまは、入り婿ではあっても齢77歳…もうすっかり地元に溶け込み、市会議員や各種役員を務め、所謂「篤志家」として知られている。

これが隣人には解せない…

ある日、我が家の裏側の境の段差に手摺が付けられていた。
段差は我が家の敷地にあるので「隣、何か言ってた?」
「階段に手摺が付けられてるんだけど」
と、旦那さまに聞くと
「何も。母の忌引きでずっと休んでたから、何か音がすれば分かるはず」
「聞こえなかったところを見ると、二人で出かけていた葬式の