純粋な幸せとはもしかしてこういうことなのではないか

今日は夜勤明けの大晦日であった。
大晦日になると思い出す散文詩がある。
萩原朔太郎の「虚無の歌」。
それを読み直してみて、純粋な幸せとはこういうことを言うのかもしれないと思う。秋の日の陽だまりのような感じ。そのうち厳しい冬が来るかもしれないが、今は幸せな自己認識にひたろう。

引用は青空文庫から。


   虚無の歌
    我れは何物をも喪失せず
    また一切を失ひ盡せり。 「氷島」

 午後の三時。廣漠とした廣間(ホール)の中で、私はひとり麥酒(ビール)を飲んでた。だれも外に客がなく、物の動く影さヘもない。煖爐(ストーブ)は明るく燃え、扉(ドア)