連載:風景

雪が降っている

今年初めての雪景色だ。
天気予報通りに、15時頃から埼玉南東部は雪になった。


雪の降り始めは感動する。
屋根が潰れるほどの大雪は敬遠だが、
薄っすら積もる雪は嬉しい。

明日は溶けてしまっているかもしれない。


神聖な白いベールに包まれるような気がしてくる。
すぐに消えてしまうから美しいいのか。

一瞬のファンタジー。
その儚さが
いつまでも残る。

雪国の雪はそんな甘いものではない。
死と隣合わせの生活だ。
夢見心地ではいられない。

幸せの幻想だけを残して消えていく雪がいい。
閉じ込められずに、白い世界に見とれよう。


幸せは短く消えていくも