資本論を読み解く最良の書「人新世の資本論」(斎藤幸平著)

私達は、地球年代記で言えば、生物が現れてその証拠が地層に現れた顕生代と云う時期の新生代・第四紀に暮らしている。そして、この時代が後に、地球年代上の新たな層を形作り、其れは「人新世」と呼ばれるであろうとも言われている。もしかしたら「人新世」とは、コンクリートで来た建築物の残骸、削られた鉱物資源の跡地、砂漠化した元森林、堆積したマイクロプラスチック、そして石棺の様に閉ざされた原子炉の跡等・・・今まで類を見ない地層を形成するのかも知れない。

  この本は、その時代がより良い時代として記憶される為に、マルクスの「資本論」に手だてを求めてみようと提案してい