新富(中央区)の大正末期から昭和の建築…貫禄ある銅板、枯れた料亭

地下鉄「築地駅」から「新大橋通り」を入船橋に向かって歩く。

「新大橋」からやって来る通りなのだろう。残念なのは、小林清親(1847年~1915年)の描いた「東京新大橋雨中図」の片りんさえも味わえない新しいコンクリートのビルが立ち並んでいる。

入船橋の交差点を左折し、新富二丁目に入ると風景は一変する。小林清親の時代を想像できる建物が並んでいるからだ。

食堂の調理場からワタシを見る料理人の目は……実に執拗だ。多分、ワタシ自身に地域のお洒落な雰囲気から隔絶した感じがするからだろう。そうでなければ、犬でも追い払うような仕草で手を振るはずはない。贔屓目にみれ