「人生の転機」は、僕の場合、独身時代から結婚生活が始まった時

 人生の転機は、恋に夢中になってしまった時、学生時代に絶望した時、現実の勤務生活に入った時などあったけれど、これらは全て、独身時代を過ごしたことで、まともな普通な生活に入ることが出来た結婚した時が、僕の人生の転機だったと思う。
 僕の最期の独身時代に、父が心筋梗塞で亡くなった。僕は、半人前の人間だったから、母が、父の葬式の喪主をした。僕は父の遺体と向き合って、自らの不甲斐ない独身時代を振り返った。変な夢を追いかけるのではなく、人間は普通の生活をしていかなければ駄目だ、と父の生き方と自分のこれまでの人生を振り返ってみて、心から思った。僕は父のような生き方に