生命(いのち)

 今年三月に書いた私の日記「余命」の彼、義弟(妹の旦那)が先日他界した、余命一年と宣告されてから僅か四か月、あまりにも短い時間だった、そして六十半ばと言う若さ、判事を退官して、これから第二の人生をと言う矢先にその大切な命を奪われてしまった。
 覚悟はしていたと思う妹も予期せぬ早い落日に、多少のうろたえは隠せぬ様子だった。
 こんなご時世、家族だけで荼毘に付せ、その後連絡をしてきた次第で、彼女自身、病院から連絡を受け駆け付けた時はもう意識がなかったと言う事のようだ、だから娘たちも間に合わなかった。
 こうして一人の男の人生が幕を下ろしたのだが、世の中は何も