大相撲名古屋場所

わたしの母が相撲好きだったので、わたしも好きになった。
あれは、母が50代の頃だったと思うのだけど、テレビを見ながら、
「あの女の人は、わたしと同じくらいの年齢だけど、毎日違う着物を着て、来ているんだよ」
その声に羨望の響きがあって(おや?)と思った。
母は、他人をうらやむようなことはない人だったから。

その「女の人」は花道横の砂被り席にいて、テレビ画面にはよく映るところだった。

確かに、うらやましいよな。
砂被りはお茶屋さんと馴染みになるくらいでないと手に入らないそうだし、15日間まとめてでないといけないそうだし。
つまり、とてもお金持ちなんだ。