連載:核禁止条約

核戦争賛成

【論説】1月の核兵器禁止条約の発効後、初めての広島原爆の日をきのう迎えた。長崎は9日に巡ってくる。条約発効で今年は「核禁止元年」ともいわれ、核軍縮の機運が高まる中、被爆国の日本の首相がどんなメッセージを発するか。式典は重要な場だ。
 ところが、6日の菅義偉首相は核軍縮の決意を述べたものの具体論はなく、禁止条約にも触れずじまい。それどころか用意された原稿の一部を読み飛ばす失態を演じた。
 首相も人であり、失敗はあるだろう。しかし読み飛ばした箇所には日本が被爆国であることや、核廃絶実現に向けた努力についてのくだりが含まれていた。今年の式典がどんな注目をされて