南吉の古里を訪ねて

図書館に掲示されたポスター『北の宮沢賢治、南の新美南吉』の言葉を眺めた10年前頃は、上手い唄い文句だと感心もしたが、
いや待てよ、宮沢賢治の方は偉大だが、新美南吉の方はどうかな、ご当地のこじつけ論ぽいなどと、今までの私は心の底で新美南吉を軽く評価していた気がする。

しかし人生とは異なもの、今年の2月から知多半島に縁あって住むこととなり、新美南吉がすぐ身近な存在となった。

彼岸花の美しい頃、まずは半田市の新美南吉記念館に足を運んだ。
すると、これまでの自分の知識がいかに浅かったかを反省すると同時に、固定観念で覆われた傲慢な眼からウロコを何枚