子猫の行方

「みゃおっ、みゃおっ。」
朝早く猫の鳴き声がする。
声が近いから、家の軒下にでもいるのだろうか。

晩秋の夜明けは遅くなり、辺りはまだ暗い。
それに明け方はだいぶ冷えてきたので
早くに布団から出るのは億劫だ。

近所に“猫屋敷”がある。
一時は数十匹の猫がいたが、隣から苦情が入ったようで
今は庭先で数匹見かける程度になった。
(家の中は入ったことがないので全部で何匹いるのか不明だが)
この家から猫が時々迷いこんで来ることがあるので
今回もきっとそこから来たのだろう。

明るくなってから外に出てみると
サンルームの下にいて、こちらの様子を窺っていた。
まだ