大正四年(1915年)に来日した川島芳子は赤羽から松本に移り住んだ。浅間温泉にある川島家に滞在し、松本高等女学校(現、松本蟻ケ崎高校)まで馬に乗って通学したという。
松本の人にとって、彼女が馬に乗って通学する姿は目に焼きついているらしい。50年位前にも松本で、「川島芳子が馬に乗って通学したのを見た」という話を聞いたことがある。
浅間温泉から松本駅まで路面電車が運行されたのは大正13年(1924年)のこと。川島芳子は松本高女まで通う際には路面電車は運行していなかった。自動車で送り迎えしてもらえるような環境だったろうが、颯爽と馬に乗った。「東洋のマタハリ