「城の崎にて」 ~ 60年来の謎解き ~

先日、城崎温泉に出かけました。
街の佇まいには、どこか郷愁を感じさせるものがあります。(写真1)。
宿屋の帳場に置かれた観光案内にも、魅力的な言葉が並んでいます。
『温泉街全体が「家」、各旅館が「部屋」、通りが「廊下」、6つの外湯が「風呂場」』
『柳並木の川辺の通りにカランコロンと響く下駄の音は100年前と変わらない』

今回、城崎に行くにあたって、志賀直哉の「城の崎にて」を読破しました。といっても、文庫本で10ページほどの短編。起こった事実を淡々と描写した内容なのですが、私にとっては、とても濃い内容。60年来の謎だった祖父のある言葉の意味が理解できるよ