連載:妄想爺やの春夏秋冬5

文章のような俳句を作る人 俳句のような文章を作る人

ある俳人が評論に述べていた

もちろん、前者は✕後者は◯とされている

いわゆる、俳句観、文章観であるが、詠む人のたいがいはそのように感じていると思う

荒海や佐渡によこたふ天河

あの松尾芭蕉の名句である

夜の広大な海に空に、波の音の響き、星の煌めく風景が耳に聞こえ、目の当たりに現れるかのような句だ

俳句のような文章とは、単なる言葉の羅列でない、俳句のように五感に映る言葉を紡いだもののことだと思う

どちらも、長い短い、多い少ないでその文章の良さ、深さを図ることはできない

言葉で言えないことを言葉で表現することに、美術や音楽と同じく、芸術と言える