「花」と言う言葉

ー私たちは、地域の特徴(方言)を帯びた言語共同体の中で、きわめて個人的な言語の使い方(個人方言)をします。
同じように、私たちは多様な文体的な網の目の中にいます。ー  『チョムスキー入門』明石書店から

 短大で国文学を専攻した時に、世阿弥の『風姿花伝』と出会った。
芸能の道には無縁だったが「秘すれば花」と言う言葉に私は魅了された。

日本独自の文化芸能論に通じる書から、
「美しい花がある。花の美しさと言うものは無い」は小林秀雄の読み方。
花は咲いている、その時々に美があるのであり、花が散ってしまえば、もう幻でしか無い。
日本人には馴染みの無常観に通じる