木枯らし




かれてたつただ一もともさびしきは嵐の庭の尾花なりけり
                樋口一葉



一昨日と昨夜の夜中の木枯らしの音は半睡の脳にすさまじく残った。久しぶりの暴風。当地は山の上なのだからか、ごうごうと地から湧き上がるような風が電線をビュンビュン鳴らし木々を揺らし吹き荒れた。寝ぼけた頭で脇をみるとモン太郎が私の腕枕でスースー寝息を立てていた。

モン太郎は先週始めくしゃみや涙目の風邪の様子なので病院に連れて行った。今までは籠に割合素直に入っていたが今回は四肢を頑強に踏ん張って梃子でも入らぬので仕方なく毛布にくるんで抱いていった。毛布