プラドの孤独

サンヘロニモ寺院からプラド美術館へ降りると、ギター弾きがひとり、アランフェスの思い出を弾いておった。

僕の好きな曲の一つなので、暫く聞き惚れることに、、、。

そして聞き賃がわりに一ユーロをギターケースに、、、。

この曲には歌詞が無いのでギターは弾くだけ、しばらくして演奏が終わった。

-おじさん、上手いね。他には何が得意なの?

と僕が聞くと、おじさん、

-クラシックギターが専門でね、他にはアルゼンチンのサンバだね。

-アルゼンチンサンバね、俺大好きだよ。ところでおじさん、どこの人なの?

-俺?今はマドリードの南に住んでるけど、十年前にアルゼ