連載:燃えよ剣 土方歳三

燃えよ剣-泉守兼定との出会い

文久二年といえば1862年になるか、160年ほど前である。
当時の江戸では麻疹が流行していた。
まさにコロナが大流行している現在のよう。
江戸時代の人々に恐れられた伝染病の一つである麻疹。
医学が進歩した今日こそ、麻疹による死亡率は減少してきているが、江戸時代においては、感染力が強く、死亡率が高い恐ろしい病気だったようだ。特に文久2(1862)年の大流行の際には、多くの犠牲者を出したという。

新撰組の小石川にある道場「天然理心試衛館道場」では数少ない門人達が麻疹を恐れ、皆道場通いをやめてしまい、経営が成り立たない状態であったようだ。

そこで道場をたた