鹿狼山朝月かかげ眠りけり 阿部みどり女
味噌蔵に大樽一つ山眠る 小澤克己
山眠る山姥かけ抜く尾根伝ひ 森景ともね
山眠り雲なき空の乾きをり 太田蓁樹
職歴のあとの空白山眠る 鈴木まゆ
山眠る星の投網を打つごとく 神蔵器
山眠る宵空に星瞬いて アロマ
赤松に天狗隠して山眠る 坂口夫佐子
山眠る♪のごとくに★がある 塩見恵介
山眠る関東平野を遠巻に うまきいつこ
山眠る手前の林騒めいて アロマ
山眠る間に索道を取り付けし 井上比呂夫
故郷はや雪を帽子に山眠る