コンビニに駆逐される町のパン屋さん

とある取材で町のパン屋さんに行った。中学校の正門前に店を構えて30年になる。

パン屋を始めたきっかけが面白い。

店の主人はクルマのセールスマンだった。その時の客がパン屋さんだった。

「これからは手づくりパンがうける」と勧められて、脱サラでパン屋を開業することを決意する。

顧客の店で1年半の修行を経て、30年前、32歳の時に自分の店を持つ。

当時、手づくりパンは珍しかった。

焼きたての美味しさ、さらには中学校の正門前、という立地条件が相まって、瞬く間に人気店となった。

中学生が昼食用にパンを買って学校に行った。

店の前には朝から中学生たちの