<初夏の句> 新緑を浴びるかに吾子走り抜け



 ライラック五月の雨の上がりけり  大内恵

 ライラック修道院に星が降る  加賀富美江

 北国ヘタイムスリップライラック  稲畑汀子

 北国の点描としてライラック  稲畑廣太郎

 風立ちてライラックの香裏庭に  有賀昌子

 新緑や塗食籠の蓋軽し  小澤克己

 新緑の朝風呂に聞く鳥の声  小滝奈津江

 新緑の山動きだすループ橋  上石哲男

 新緑の傾れる如く山肌に  アロマ

 新緑に風あり赤子よく眠り  塩沢とき子

 新緑やひとかたまりの城下町  木原紀幸

 山肌に新緑の碧いアップリケ  アロマ

 新緑や球磨