連載:続・時事問題への対処の在り方

どうみる統計不正―鈴木涼美さん:朝日新聞2月8日朝刊から(1649)

 今日の朝日新聞朝刊の「社会」面15頁に、タイトルのような記事が出ていた。文筆家・鈴木涼美さんと仰る方の言だった。見出しには、「人口1.2億人も、うそかも」とある。まだ38歳、東大大学院修士課程修了、日本経済新聞記者を経て文筆家と言う略歴の方だ。今まで存じ上げなかった。
 この90歳を超える老残は、痛く同感した。どうしてか。国土交通省の統計不正が明るみに出、それは大変な事態と思われるのに、今まで大々的に論じられることはなかった。そんなことでいいはずはないのに。
 鈴木さんは言う。”統計は基本的には「歴史」で、それを変えるということは国民の記憶を変えるとい