戯言

ヨタヨタ未練をたどってみたくなる時がある。心が相当ささくれだって
いてもたってもいられなくなった時。
信頼している人に裏切られたとき。
とてつもない失敗をしてへこんだとき。
思い出すとむずがゆいような未練にすがってみたくなる。
ある地方の小さな駅。
公園のベンチ。
思い出ほどキラキラしてはいない。でもついつい心に甦ってくる未練。
なつかしいのか?いや違う。そのころにもどりたいのか?それも違う。
ただヨロヨロとすがりつきたいのだ。
例えば好きな本の少し刺激的なところをもう一度読み返すのと似ているような気もするが、それとて微妙に違う。
その場所にふらっと立ち