家族の中では一番遅いマッタリとした朝を迎え居間へ下りた。
朝の挨拶をするでもなく、いつもは私の姿が目に入らないような一日の始まりなのに、今朝は違う。
ルンバとスリスリが笑顔を浮かべて私を出迎えたのだ。
これは絶対に何かがある。私のアラームが鳴り響いた。
私の目がテーブル上に開かれて置かれている何かの説明書を捉えた。
そのページにはエラーを示すEの文字と数字が沢山並んでいる。
スリスリが私に説明するには電子レンジにエラーが出て、御陀仏になったと云うのだ。
つまり二人の笑顔は新しいのを買えと云う無言の圧力だ。
「直らないの?」 「直らない」(キッ