〇七十七の傷(爺いとひよこの捕物帳(文)267
風野 真知雄
妹の好きそうな本を借りてきた。
面白かったそうで、私も読むことにした。
シリーズになっていてこれが一弾目。
時代は江戸時代になって、あまり年数は経っていない。
将軍家光の時代である。
三年前、江戸を焼き尽くすような大火があり、父親が行方不明になった喬太。
今は17歳、叔父の下で岡っ引きの下働きをしている。
下手人が川を歩いて逃げたという査証事件を調べている時、数多の戦火を潜り抜け、体中に傷痕を持つ不思議な老人に出遭う。
和五助という。
タイトルの爺いが和五助、ひよこが喬太であ