花筏池の一部に揺らめいて



 遠き世の龜石と住み春田鋤く  高島茂

 水音の日ごと高なる春田かな  荒井ハルエ

 濁りなき春田や雲の影走り  大川暉

 たばしれる比叡の水や春田打つ  浅田光代

 軽き音春田の中の耕運機  久世孝雄

 春田や水の煌めき長閑なり  アロマ

 ふるさとの春田昭和の色ならむ  鈴木セツ
 
 白粥に地玉子一つ春の風邪  橘沙希

 母と聞くチゴイネルワイゼン春の風邪  森田節子

 春の風邪夜の底冷え堪えたり  アロマ

 ラーメンを食べたら治る春の風邪  稲畑廣太郎

 吾子と来て叉焼ラーメン春の風邪  アロマ

 春の風