大隈重信 最後の大仕事

大隈重信は大正11年1月10日83歳で永眠。従一位に叙せられた。同月17日日比谷公園で国民葬を挙行。30万人余が集まった。国葬は在官中の重臣に適用され、大隈は正式な官にはついていなかったので国葬に準じる「国民葬」となった。

死去前年の大正10年、大隈は最後の大仕事を成し遂げた。「威風堂々」下巻386p~392pには概要下記の記載がある。
「6月10日大隈は政敵山縣有朋の邸宅、椿山荘を訪れた。山縣は大隈を歓待した。政敵ではあったが、国家のことを考えていることでは一致していた。原内閣の功罪を語り合った後、大隈は提案した。「主上(大正天皇)のご病状を考えると