連載:シチリア単独行

エトナ山周遊鉄道に乗ってみる

6月10日、アグリジェントからカターニアにバスで移動。

たどり着いたホテルは旧市街の雑踏の真ん中にあった。すぐ横が魚市場、食堂街も近い。

だがしかし、5階までエレベーターなし。「ワシはシェルパか」などと愚痴りながら階段をノロノロ上がる。

宿のオーナーは小柄だけどエネルギッシュなお兄ちゃんだった。パスポートをスキャンしながらうれしそうに言う。

「俺はロンドンでエンジニアしてた、日本人と一緒に働いた、日本人はムチャクチャ優秀だった、なんたらかんたら、なんたらかんたら」

「このホテルは全部スマホで解錠する、あんたのスマホにURL送るからそこで登録して